[個]の時代だからこそ[公]

今日はしつこい雪の降り方にイライラしているので、気分を変えてブログ記事を配信して参りたいと思います。

2024年(令和6年)の11月20日より、占星術で言われる[風の時代]が正式に始まったそうです。それまでの約200年間は[土の時代]とされていました。詳しい違いについては、以下の表をご参照いただければ幸いですが、簡単に言えば[公]から[個]の時代に移行したということです。

これまでの時代は、組織や会社のために生きることが重視された、いわば[公の概念]が主流でした。しかし、この価値観が行き過ぎた結果、一部の権力者や富豪が頂点に立ち、労働者が搾取され、過労死などの問題が生じていました。

こうした状況が限界に達し、まずは男性による女性への性搾取である「セクハラ」が表面化しました。続いて、上司や組織による部下への圧力である「パワハラ」が取り上げられ、現在では「客は神様」という言葉を履き違えた行動が店員を苦しめる「カスハラ」が社会問題として広く知られるようになっています。


(画像:ホームセンターに掲示されていたカスハラ対策のチラシ。撮影は筆者で一部モザイク加工しています。)

この一連の流れも[風の時代]の象徴と言えるのではないでしょうか。一人ひとりの個人を大切にし、庶民であろうとも尊重するという[個の概念]が根付いてきたからです。

しかしながら、[個]があまりにも強調されすぎるのも問題です。例えば、あるお客さまから聞いた話ですが、小売店で働くアルバイト学生が頻繁に欠勤するというケースがあるそうです。一応、風邪や体調不良が理由とされていますが、あまりに頻繁で直前の連絡ばかり。しかも、悪びれる様子もなく休むため、周囲の従業員からは「仮病ではないか」という不満の声が上がっているそうです。もちろん、真相は分かりません。本当に体調が悪いのかもしれません。

それでも、「仮病」で面倒くさいから休んでいるのではないか、と疑われても仕方ありません。もし本当に体調が悪かったとしても、前もって連絡を入れたり、休んだ分のシフトを別の日に振り替えるなどの誠意ある対応があれば、ここまでの問題にはならないはずです。

2024年から正式に[風の時代]が到来しましたが、「個が尊重される時代だから、自分勝手でも良いのでは?」と言われることもあります。しかし、僕はこれに一石を投じてみたいと思います。

たとえば、人間の体を例に挙げてみましょう。現代の日本は、衰退していると言われつつも、まだまだ豊かで平和な国です。日本国内にいながら世界中の料理を楽しむことができ、スーパーに行けば食べ物であふれています。しかし、毎日好きなものをお腹いっぱい食べ、体を動かすことなくぐうたら過ごしていたら、どうなるでしょうか?

そうです。「病気」になってしまいます!(笑)。

これは仏教用語で言う[諸法無我]、つまり「すべての物事は因縁によって生じる」という考えに通じます。過去の行いが、いずれ形を変えて自分に返ってくるのです。

もう一つ、家の風通しを例に挙げてみます。快適な風を通すには、家の片側だけでなく、対角にある窓も開ける必要があります。つまり、自分という「片側の窓」だけではダメで、他者という「対角の窓」の存在をある程度尊重することが必要なのです。

これを若いアルバイト学生さんの話に置き換えてみましょう。体調不良を理由に頻繁に欠勤し、直前に悪びれることもなく休む学生さんがいるという話をお客様から伺いました。仮にこれが本当に「仮病」だとすれば、暴飲暴食や窓を片側だけしか開けない例と同じで、いずれは自分にとっても居心地の悪い結果が返ってくるように思います。


(自身が放ったものはいずれ、形や状況を変えて返ってくる?)

もっとも、若い頃は何かにつけ傾きたがる(突っ張りたがる)ものなのかもしれません。ひと昔前の中学生や高校生のヤンキーや不良などが最たる例かもです。僕も学生時代は不良ではありませんでしたが、授業に真面目に取り組まなかったり、アルバイトで手を抜こうとしたりしていました。
(※用語解説:[傾く](かぶく)とは、常軌を逸した行動をするというニュアンスの言葉で、そのような人々は「かぶき者」と呼ばれた。安土桃山から江戸時代初期にかけて流行したライフスタイルであり、これが日本の侠客、不良のルーツともいう。この「かぶき者」を描いた漫画では『 花の慶次 』などが有名です。)

ただ、その学生さんもいずれは就職し、人を管理する立場に回ることでしょう。そのとき、欠勤や人手不足で苦労する職場を経験し、初めて気づくことがあるかもしれません。

お釈迦様も、もともとは裕福な王族でしたが、生老病死という現実を知り、長い苦行と経験を経て悟りを開きました。その学生さんもまだまだお若いですからね♪ 僕も遠くから温かく見守っていきたいと思います(^^)。

そして、僕の整体院の売上も早く[温かく]なるよう、強く願う今日この頃です(笑)。