アメリカのエミー賞で、真田広之さんが主演・プロデュースを務めた『SHOGUN 将軍』がドラマ部門の作品賞を受賞しました。おめでとうございます😊!
インタビューでの真田さんの一言が特に印象深かったです。それは、「日本の映画製作者たちは時代劇を西洋化、現代化している。それを引き戻したかった」というものです。この言葉には深い意味が込められていると感じます。
★真田広之氏のインタビューについてのX(旧Twitter)投稿
エミー賞のレッドカーペットインタビューで「日本の映画製作者たちは時代劇を西洋化、現代化している。それを引き戻したかった」と語る真田【虎永】広之さん。
pic.twitter.com/ChkyURPF8j— ノーシン (@nothin0707) September 15, 2024
ここからは、占星術的な観点から僕が感じた真田さんのコメントについてお話しします。
◎占星術と政治 ──────────────────
まず、世界や地球は、太陽や月をはじめとする多くの天体に支えられて存在しています。月の引力が潮の満ち引きに影響を与えることや、夜間に出産が多いという説があることなど、天体の影響は僕たちにとって身近なものです。また、日照不足によって人間が体調を崩すことからも、天体が僕たちの生活や運命に及ぼす影響は計り知れないと言えるでしょう。
占星術は、天文学とも言える合理的な側面を持ち、政治や世界情勢にも深く関与しているとされています。新型コロナウイルスへの対応やウクライナ紛争、中東の混乱、そして混迷を極めるアメリカ大統領選挙など、これらも占星術に基づいて(ある程度のシナリオを組み立てて)動いているという説もあるほどです。
現在(2020~2025年頃)は、[土の時代]から[風の時代]への転換期に差し掛かっています。特にここ1~2年は、この二つの時代が交互に影響を与えています。この変革は、まるで伊勢神宮の式年遷宮のように、200年に一度行われる「時代の建て替え」ともいえるでしょう。
◎[土の時代]と[風の時代]の比較 ────────
そして、2024年9月2日から11月20日までの約2か月間は[土の時代]の最後の足掻きとも言える時期です。
組織の変革や人事異動など、変化の時期はいつも混乱を伴います。占星術の移行期も同様で、歴史的には革命や戦争、疫病、自然災害が頻発する時期とされています。
[土の時代]は「所有」や「唯物主義」が中心でしたが、[風の時代]は「共有」や「唯心主義」の概念が基盤です。つまり、自己中心的な「押し」から、他者や共同体のための「推し」へと移行する時代です。
◎[生]が起点の西洋と[死]が起点の東洋 ─────
産業革命以降、[土の時代]を主導してきたのはイギリスやアメリカなどの[西洋]でした。しかし、この時代は終わりを迎え、[風の時代]を象徴する[東洋]へとバトンタッチされると考えています。東洋の精神性は仏教や禅の教えに根ざし、共有、利他、自己の欲を抑えるといった[風の時代]の概念が含まれています。
真田広之さんの「時代劇を西洋化から引き戻したい」という発言は、まさにこれからの世界の背景を反映しているように思います。
さらに付け加えると、東洋文化、特に日本では[死]を起点にして物事を考える傾向があるように思います。例えば、「桜が散る」という表現がその象徴です。散りゆく桜に、儚さ(はかさな)ともに美しさを見出す文化です。その他の木々にしても、緑から淡い黄色、そして茶色へと変わり、最後には枯れて落ち葉となります。この一連の自然の移ろいに、僕たち日本人は独特の哀愁と美徳を感じ取るのです。その象徴として「紅葉」という美しい言葉も存在し、そのはかなさや残った枝の寂しさ、やがて訪れる冬の厳しさを想像し、艶やかさと散り際に[侘び寂び]を感じます。
一方、西洋文化は[生]が起点の考え方のように思います。西洋哲学のルネサンス期以降の思想では、個人の成長や人間の潜在能力の拡張が[生]の力を象徴しています。生きている間に自己実現を達成しようとする価値観の精神性です。ルネサンス美術やバロック芸術における人体描写も、肉体美や人間の力強さが焦点となります。
うまく表現できないのですが、何というんですかね、西洋は無から有を造り上げ、東洋は有から無を考える的な。散る桜や枯れていく落ち葉に象徴されるように、有るものが無くなる過程(生→死)にこそ焦点が当てられているのです。
★『月桂冠 CM』2パターン(演/真田広之・曲/あの頃へ)
◎[ガイアの法則]について ────────────
このような西洋から東洋へのシフトを分析した理論として、日本の作家・千賀一生氏が提唱した[ガイアの法則]があります。この法則では、地球を一つの生命体として見なし、その中で人類文明にもバイオリズムや寿命が存在するという考え方を提唱しています。文明は一定の周期で栄枯盛衰(えいこせいすい)を繰り返し、その影響力が時間とともに移り変わるという理論です。
詳細については、当ブログの過去記事「 縄文的価値観を取り戻す[後編]:ガイアの法則から考えてみた 」で触れていますので、ぜひご参照ください。
お時間を割いて読んでいただき、誠にありがとうございました♪
この記事を通じて、新しい視点を得ていただけたなら幸いです(^^)。